親指がボロボロ

日常で思ったことを書いていく雑記ブログ

一般的異常独身男性と緩やかな死

平日朝。始業開始時間ギリギリに二度寝から目を覚ます。別に厳格に時間が決まっているわけではないので、ベッドから抜け出す時間はその日によってまちまちだ。

会社PCにリモート接続して出勤登録を行い、洗顔とひげ剃りを行う。女子高生は拾えない。鏡を見るたび、気がついたら目立つようになってきた目の周りのシワや、丸くなってきた顔にうんざりする。もうやる気が出ないが、保湿だけはしっかりやる。表情筋トレーニングもやる。

寝間着姿でPCの前に座り、サブディスプレイで録画したアニメを流しながらやる気ないなりに仕事を始める。気がつくとアニメの内容がまったく頭に入ってこなくなるくらい集中してしまう。いいことなのだが、まさに『消化』という気がしてよくない。

キリのいいところや集中力が切れたタイミングでお湯を沸かし、沸くまでに体がなまらないよう軽い運動をする。その間も上司や同じプロジェクトのメンバーから送られてくるSlackには即返信し、PCの前にちゃんといますよアピールは忘れない。

リモートで会社PCに接続しているのでレスポンスが悪くてイラっとすることもあるが、家なら好きな音楽もかけられるし、笑い声が気持ち悪い上司もいないのでなんだかんだで家が一番集中できる。

昼間。午後は顔出しの打ち合わせがあるのでそのタイミングで着替えを済ませ、髪型も別に突っ込まれることはないだろうと新しいヘアセットに挑戦する。この前は佐藤健の髪型を真似してみたら超サイヤ人のような頭になってしまった。

常々小説を書かなきゃと思いながらも結局マンガを読んでしまったり録画したアニメを見てしまったりと、殆ど書けることがない。自己嫌悪を抱えたまま午後に突入する。

午後もあまり午前と変わらずに仕事をするが、サブディスプレイにはアニメではなくKindleで技術書を表示して気分転換に読む。プライベートで読む気は殆ど起きないのに、仕事中だと何年も発売を待っていたマンガの最新刊か?と思うほど読み進められてしまう。不思議だ。

16時くらいから疲れが出始め、目に見えて集中力がなくなってくる。このくらいからついついツイッターを見る時間が長くなってくる。危険信号だ。

夕方に一旦上司にその日の進捗を報告し、8時までにはぜったいに退勤する。ここからが自分の時間の始まりだ。

筋トレをしながらアニメを一本消化する。最近目に見えて体力が落ちてきている。メニューは変わっていないはずなのに、途中で体が言うことを聞かなくなってくる。通勤はなんだかんだで運動になっていたということなのか、加齢が原因なのか……前者だと信じたい。

夕飯を食べ、風呂から上がってしばらくツイッターを眺めた後『何者活動』小説を書き始める。

だが悲しいことに深夜と創作活動の相性は良くない。ただでさえ疲れでパフォーマンスが落ちているし、深夜とは憂鬱になりやすい時間だ。上手く書けないと、理想とはほど遠い自分に自己嫌悪で死にたくなってきてしまう。さっさと寝て朝早く起きる生活に矯正しようと思ったことがあるが、意志が弱いせいでただ睡眠時間が増えるだけだった。だがこの記事を書いていて、またやろうかなと思うようになってきた。でも今日はダメそうだ。

日付が変わったくらいに少し本を読んで、朝ツイッターを開いたら女の子からDMが来ていないかを期待しつつ、目を閉じる。もちろん来たことはない。

ちなみに、この前深夜のテンションでLINEの連絡先にある女の子に片っ端にメッセージを送ったのだが、全く返ってこなかった。悲しい。

 

ここまで読んだ人は、どこが「異常独身男性なんだよ!というか一般的でもねえだろ」と思ったかもしれない。

だが、考えてみてほしい。若い頃からライフスタイルの変化がほとんどなければ、実年齢と精神年齢の差は開いていく一方だ。

そして人間とはおろかなもので、道を歩いていてお年寄りを見かけても心のどこかで「自分はああはならない」と思ってしまうものだが、現実はそんなことはなく、少しずつ体のあちこちが老けていく。

そんな肉体年齢と自認年齢の差が開いていくのを少しでも遅らせるべく体を鍛えたり、『1人でできる』新しい趣味を始めたりする。だが年齢には勝てず、昔は熱中していた趣味も気がつけば全くやらなくなっていたことを忘れてしまう。

昔は現実の女の子なんてどうでもよかったのに、気がつけば恋しくてたまらなくなる。マッチングアプリをやってみたり、ツイッターで女の子にDMや気持ち悪いリプライをを送ってみたりするものの、結局うまく行かなくて挫折する。

そんな行き場のない女の子への欲求をツイッターでつぶやくと、面白がってくれる人が思ったりいるせいで、気がつけばツイッター上でピエロを演じてしまう。しかしそんなことやっていても女の子が寄ってくるなんてことはまずない。トラックに跳ねられて異世界転生できる可能性のほうがまだ高い気がする。

人間として劣っている自分を補うため、創作活動に手を出す。絵を書いたり、音楽を作ったり、小説を書いたり、ゲームを作ったり……。案外楽しかったりするのだが、若い頃からずっと創作活動を続けている自分と同年代の人や、一回り以上の才能のある人と比較して劣等感に苦しむことになる。自分が年齢相応の何もないことに絶望し、すべてを放り投げたくなってしまう。

まさに『若者』という幼虫が幼虫のままでもなく、成虫でもない、異形の存在と化した『異常独身男性』ではないだろうか。

そして、細かいところは違っていても、似たような境遇の独身男性は日本にありふれているはずだ。だから一般的なのだ。

最近は将来への不安、理想とはほど遠い自分へのストレスから食べる量が増える一方だ。今日も食べすぎてしまって死にたい。やはり1人だとどこまでも自堕落になってしまう。ひげを剃って、そして女子高生じゃなくてもいいので女の子を拾いたい。できれば黒髪ロングストレート美少女で。