親指がボロボロ

日常で思ったことを書いていく雑記ブログ

薄っぺらい

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』が上映されてしばらく経ち、感想記事を見かけることが増えていく一方だ。

感想の中には熱くなりすぎて庵野秀明監督への人格否定にまで達してしまっているものすらある。人格否定までしてしまうのは行き過ぎだとは思うのだが、何千文字も熱く語れる面倒くさいオタクを見ていると、うらやましくなってくる。

あれがダメ、ここがダメと細かいツッコミをひたすら書き連ねるのも、きっと彼の大好きでたまらない庵野秀明監督ならきっとそれくらいできたはずだという期待の現れだろう。どうでもいいと思っていたのなら、わざわざ貴重な時間を使って長文の記事なんて書いたりしないはずだ。文中ではひたすら文句ばかりだが、それほどまでにエヴァンゲリオンという作品を愛し、楽しんでいたことが伝わってくる。

自分が何かをそこまで熱くなりすぎて周りの人がめんどくせーと思うまでに語れたことがあっただろうか。ないかもしれない。なにかに夢中になっても、ここまで言語化できたことはなかった。面白かった、楽しかった、つまらなかったという汎用性のある、細かいニュアンスが一気に削ぎ落とされる言葉で終わらせてしまっていた。

昔は分厚かったわけじゃないけど、薄っぺらい男になっちまったなーと思ってしまう。まあ、これから分厚くなればいいだけなんだけどね。