親指がボロボロ

日常で思ったことを書いていく雑記ブログ

ちょっと前向きになれた話

『生存バイアス』と『死人に口なし』って似たような意味だよな、とふと思った。

前者は生き残った者たちについての意味で、後者は敗れてしまった者たちについての意味だが、何について言いたいかは大体同じだ。

世の中には成功者が書いた本が溢れているし、逆境を乗り越えて栄光を手にした人の記事はネットで探せばいくらでも出てくる。しかし、彼ら彼女らの足元には大量の屍が眠っている。自分もその死人の一人だ。

基本的に世の中の殆どの人は凡人なので、一部のぶっ飛んだ成功者の話より、敗れてしまった死人達の話のほうが遥かに教訓になる。だが、そういう話は地味で面白くないし、気が滅入る。夢も希望も無くなってくる。

実際はそんな事はまず起こらないが、退屈で緩やかな苦痛を感じる日々がいつか劇的に変化する時が来るのではないか。日常を過ごしているとそんなことを考えずにはいられない。しかし、そんな死人達の話を目にしてしまうとそんな朧気な希望すら持てなくなってしまい、完全に生きる気力を失ってしまう。

それでも、この緩やかな苦痛を感じる毎日をぶっ壊すには、口なしの死人になってしまうにしても、自分がやれることをやっていくしかない。人間誰もが「自分は他人と違う」と思ってしまうのは、きっとこのためなのだ。