親指がボロボロ

日常で思ったことを書いていく雑記ブログ

森博嗣『お金の減らし方』

SNSを一般的な使い方をしている人』は2章をぜひ読んでほしいと思った。おそらく変な笑いがこみ上げてくる。読んでいて何度も「たしかにそうだわー」と思うことばかり書かれていた。一番印象に残っているのは、

  ネット では、 持ち もの や 食べもの、 そして 訪れ た 場所 を 自慢 する ため に、 大勢 が 自分 の お金 を 使っ て いる。 みんな から、「 いい ね」 を 買っ て いる よう な もの で ある。

森 博嗣. お金の減らし方 (SB新書) (Kindle の位置No.1000-1002). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

 この部分だ。自分にも当てはまるところがある。思わず苦笑いをしてしまった。もちろん100%いいねが欲しくて何かを買ったり、どこかに出かけたりしているわけではない。しかし数%はそういう、邪なことを考えてしまっている。

そしてSNSにハマってしまうまではこうではなかった。自分がいいなと思ったものを買っていたし、自分が面白そうだな。と思ったところに出かけていた。もちろん写真を撮ったりすることもあったがせいぜい友人や家族に見せたりする程度で、自分の中で「よかったな」と思えばそれで終わりだった。そしてそれで終わりにしてしまうことに全く疑問を抱かなかった。

しかし今では何かを買ったりどこかに出かけたりしたら、別に写真を上げたところで買ったものが良くなるわけではないし、出かけたところがより楽しくなるわけではないと分かっているのに、つい写真をTwitterに上げてしまう。上げずにはいられない。冷静に考えるとおかしな話だ。

この本に書かれていたことも読み終えて振り返ってみると特別ぶっ飛んだことが書いてあるわけではない。しかし、そういう「当たり前の事」はつい忘れてしまいがちだ。正直な話をすると作者があまりにも金持ちすぎて素直に書いてある事を受け入れられないのだが、そんな事を言ってないで限りある人生良くしていこうと思います。最近夜になると人生の残り時間を考えて不安になってくる......。