様々な選択肢を経て今の人生があるのだが、違う選択肢を選んだほうが良かった方と思うことがある。そんなことを考えても仕方ないのだけれど。当時の自分が必死に考えた結果なので今の自分を否定するのは過去の自分を否定することになってしまう。
それでもやっぱり「何なんだこの人生...」とベッドの上で天井を見上げながらぼやきたくなってしまう。
しかしそういうネガティブな感情は悪いものではない。現状を良くしようと思うためのエネルギーになるし、毎日少しずつ今を変えるためにやれることをやっている。
だが『毎日少しずつしかできない』事をもどかしく感じる。といっても少しずつしかできないのはもう仕方のないことだ。例えば会社のシステムが古くなってきたのでリニューアルしようと思っても業務を全て止めてリニューアル作業を行うなんてことはできない。古いシステムの一部を止めて止めた少しの部分を少しずつ新しくしていくしかない。人間の生活も同じことが言える。
もう少し若い頃、自分には時間が無限にあるように感じられた頃ならそんなことを思わなかったのかもしれない。しかし毎日少しずつ老いて死に向かっていっている実感があるこの年になると焦る。めちゃくちゃ焦る。だったらダラダラしてたほうがいいんじゃないかと思う。
とまあそんな具合にいつものようにあれこれ悩んでいたのだが、手品先輩の原作を読んでゲラゲラ笑っていたらいつの間にか不安感はどこかに行ってしまった。手品先輩のあのバカバカしいまでの下品さ、たまらない。先輩や助手達のやり取りを見てるとあれこれ悩んでるのがバカバカしくなってくる。憂鬱になったら手品先輩を読もう。