親指がボロボロ

日常で思ったことを書いていく雑記ブログ

秒速5センチメートルを見たら死にそうだったから見なかったけど、今更ながら見た

見たら絶対憂鬱な気分になるのが分かっていた。だからずっと見ずにいた。だが今日勇気を振り絞ってみてみた。

結果、見事に虚無感に襲われている。「見るんじゃなかった」と思わないまでもこの行き場のない感情に苦しめられている。なんでこうなってしまうんだ。なんでこうなってしまうんだ。というか明里だけ幸せになってしまってるのがものすごく腹立たしくて仕方ない。いや、ああなってしまうのは仕方ながない。人間はもっと自由に生きていい。いくら好き合っていようがやはり物理的な距離という圧倒的な敵の前には敵わない。人間の心なんて曖昧なものだ。近くにいい人がいればそっちに気持ちがいってしまうのは仕方のないことだ。だから明里に対して「ふざけるなよ!」と思う資格があるのはよほどの聖人しか許されない。

なのだが、貴樹が悲惨なことになってしまっているのを見ると一人だけ幸せになってる明里に対して複雑な感情を持たずにはいられない。

そしてこのセリフだ。

この数年間、とにかく前に進みたくて、届かないものに手を触れたくて、それが具体的に何を指すのかも、ほとんど脅迫的とも言えるようなその思いがどこから湧いてくるのかも分からず、僕はただ働き続け、気づけば、日々弾力を失っていく心が、ひたすら辛かった。

知らず知らずのうちに今の自分と重ねてしまっていて気がついたら涙を流していた。なんかもう今、正直辛い。

だが、今の年齢で見たのは正解だったと思う。もう戻らない青春。喪失感。虚無感。思わず「ああああああああ!!!」と叫びたくなる。もう戻らない青春を振り返って絶望感を一番感じることができるのは今くらいの年齢だと思う。前過ぎても、後過ぎてもダメ。今見てよかった。